2017.06.24

PHILOSOPHY

「本物のモダンガールには決してなれない」の真意とは?淺井カヨさんにインタビュー

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1920年代、戦前の日本では欧米のの文化が流入しモダンガール、モダンボーイと呼ばれるファッショニスタが登場した。今のインフルエンサーにあたる彼らは、おしゃれな洋服に袖を通し、これまでにない新しいカルチャーをどんどん吸収していった。戦争末期こそ、異国文化として排除されてしまったが、現代においても当時の文化を愛好する人は多い。
 
 
幼少期に抱いた「古いもの」への憧れの気持ちをそのままにすることなく、装い、住居、暮らしの細部まで体現している淺井カヨ(あさいかよ)さん。現在は小平市のご自宅を「小平新文化住宅」と名付け、ご主人で音楽史研究家の郡修彦(こおりはるひこ)さんと暮らし、住居を含め、大正末期から昭和初期の文化やモダンガールの愛好活動を続けている。
 
 

淺井カヨ/日本モダンガール協會代表


淺井カヨ(あさいかよ)
愛知県名古屋市生まれ。愛知県立芸術大学美術学部デザイン・工芸科デザイン専攻卒業。
大正末期から昭和初期の文化と、断髪に洋装の当時のモダンガールを愛好する、日本モダンガール協會を東京にて平成十九年十一月に設立。
当時の暮らしを生活に取り入れ、新聞、雑誌、TVなどで紹介される。モダンガールや同時代に関する催事の企画、展示、講演等を行う。
著書:『モダンガールのスヽメ』原書房、2016年 他
 
 
ーー普段はどういった活動をしているのですか。
 
普段は、大正から昭和にかけてのモノやコトを追体験という形で生活に取り入れています。(※写真は普段から使用している黒電話と氷式冷蔵庫)

 

 
ーー代表をしておられる日本モダンガール協會について教えてください。
 
10年前に立ち上げた愛好会で、大正末期から昭和初期にかけてのモダンガールとその時代のことを中心に研究する方たちが集まった会です。国内外200名ほどの会員がいます。年に数回、会員一人一人の研究成果の発表を行う大会を開催しています。
 
ーー今の時代に生かされていると感じるものはなんでしょうか。
 
(大正から昭和にかけては)今の都市の生活の基礎になるものが色々と出てきた時代だと思っています。衣服に関しても形や色に古さを感じません。今売られているワンピースや帽子にも、1920年代のファッションに影響を受けているものがあります。
 
ーー”モダン風”なものに対して思うことはありますか。
 
レトロであれば全て「大正ロマン」という風潮はおかしいと感じますが、興味を持つきっかけとして、そこから当時について深く知っていって欲しいと思います。その方がきっと楽しいと思います。
 
ーーSNSやデジタル機器とはどのように向き合っていきたいと考えていますか。
 
情報発信の手段としてブログ、twitter、HPを利用しています。特にtwitterを見て日本モダンガール協會のことを知ってくださる人も多いので、きっかけのひとつとして有効だと考えています。嗜好の強い方だけでなく、初めて興味を持ったという方にも情報が届けられるようにしていきたいです。
 
ーー今後はどういった活動をしていきたいですか。
 
愛好家として様々な研究をしていますが、まだまだ知らないことが多いので、古い建物を訪れたり、本を読むなど研究を続けていきたいと思います。時々講演のお話もあるので、興味を持っている方に向けて情報発信することが出来たらと考えています。

 
 

「本物のモダンガールは、あの時代を生きた人だけ」と語る淺井さん。「私は決してモダンガールになることは出来ない。だからこそ当時の生活に、文化に想いを馳せるのです」
 
 
流行を追い求め、日々のニュースに敏感であることは今を生き抜くために重要かもしれないが、「自分らしい生き方」とは何か、見極めることも必要な時期に差し掛かっているのではないだろうか。

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